7/31に厚生労働省から簡易生命表が発表されました。
簡易生命表とは「各年齢の人が1年以内に死亡する確率」や「平均してあと何年生きられるかという期待値」などを、死亡率や平均余命などの指標(生命関数)によって表したものです。

ライフプランニングをするにあたって、何歳までのプランニングを行うのか・老後資金準備をどのくらいまで行うのか、といった目安の一つにもなります。

今回は、平均寿命・健康寿命のデータについてシェアしたいと思います。

日本人の平均寿命(2019年度)

日本人の平均寿命はどのくらいでしょうか?
(平均寿命は「0歳児の平均余命」のことを指します)

2019年の男女の平均寿命は以下の通りです。

男性 81.25年(前年から+0.16)
女性 87.45年(前年から+0.13年)

日本人の平均寿命は年々長くなってきています。ここ20年の平均寿命は以下のような推移となっています。

調査期男性女性
平成2年(1990)75.9281.90
平成12年(2000)77.7284.60
平成22年(2010)79.5586.30
令和元年(2019)81.4187.45
平均寿命の推移

平均寿命は、この20年で男女とも約5年延びています。

2019年の日本人の平均余命

次に男女別の平均余命を見てみましょう。年齢別にしてみると以下のようになっています。

年齢男性女性
30歳52.0357.91
40歳42.3548.11
50歳32.8938.49
60歳23.9729.17
70歳15.9620.21
80歳9.1812.01
男女別平均余命

男性の平均寿命は約81歳なのですが、80歳を無事迎えた方は、平均で89歳まで生きています。
80歳を迎えた女性は、平均余命12年ですので、92歳を迎える方が多いのです。

平均余命も年々長くなってきています。これは非常に良いことなのですが、一方で、健康を維持したまま長寿であるとは限りません。

そこで次に、健康寿命についてみていきたいと思います。平均寿命・平均余命と共に健康寿命も非常に大切な数値になります。

健康寿命とは

健康寿命とは、単純に生きられる期間ではなく、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。

平均寿命と健康寿命の差が、日常生活に問題ある-持病があったり入院・介護状態にある-期間ということになります。

健康寿命は、3年ごとに実施される国民生活基礎調査を元に作成され、次回は2021年に発表されることになっています。今現在は、2016年の公表データが最新となっています。

2016年の健康寿命は、

男性 72.14
女性 74.79

となっていました。

現在の平均寿命と比べると、男性で約9年・女性で約13年もの差があります。2016年時点での平均寿命との差でも、男性で約9年・女性で約12年ありましたので、男女ともに病気や介護の期間が10年前後ある、ということになります。

備えと準備

平均寿命と健康寿命の差は、介護状態にあったり、入院や通院をしている期間となります。この期間の生活の質向上はとても重要な問題です。

同時に、家計に対する医療費や介護費用などの経済的な影響も大きいと考えられます。

保険や貯蓄などの金融商品での対応も考えつつ、「健康維持」に対する準備~適度な運動・規則正しい生活・健康的な食事~を心がけましょう。